枯山水7月例会の報告

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 719日(水)の枯山水には初参加の久保猛志さんを始めとして10名が出席した。

この日の講師は大島隆先輩で、お題は「バナナ」。

 我等が年代の幼少の頃、バナナといえば一本を家族で分かち合って食べるほどの高級品であったが、

今やスーパーに行けば手軽に買える有り触れた果物でとなった。

         大島先輩のお話しによると;

「たわわに実ったバナナの木」などというが、そもそもバナナは木に非ずして草である。

種がなく、すべてがクローンである。従って一旦病気にかかるとその種は全滅する可能性がある。

その起源は東南アジアに発し、やがてインドを経て、アフリカや中米に広まって行った。

19世紀になりバナナを商業化して普及させたのは米国人で、コスタリカでバナナ園を開拓して米国内で

大儲けした。バナナ業者は次々と中米諸国に進出して生産を拡大していった。このとき、米国政府と

結託し、軍事力を背景に中米諸国を思いのままに屈服させた。正に米国帝国主義的所業であった。

現在有名ブランドの”Chiquita””Dole””Del Monte”の創業はこの時代に遡る。

 世界で最大の生産国はインドで、次いで中国、しかしほとんどは地産地消され外に出て来ない。

一方輸出国はフィリッピンを筆頭に、中南米諸国が多い。日本市場では95%がフィリッピン産である。

 前述のように、バナナがクローンであるため病気に対して脆弱で、20世期初頭から蔓延し始めた

パナマ病により、ある品種が遂には世紀半ばに消滅した。現在市場に流通しているのは品種改良された

キャベンディッシュ種であるが、30年程前から新パナマ病と言われものが拡がりを見せていて、

本品種も20年後には絶滅するのではと危惧されている。

 

 バナナに関して大変造詣が深い大島先輩は意外にも年に23本しか食べないそうだ。

理由は輸入物は薬物に汚染されているためで、食べるなら高価でも最近市場に出始めた国産品が

よいとのこと。

 毎朝何気なく食べていたバナナだが、お話を聞いた後は、バナナの来し方行く末を反芻しながら

じっくりと味わっている。

西島直 (‘17/07/22)